都議会報道ページへのボタン
トップ>カテゴリー>子育て・女性|10/12/29

3種ワクチン 要望実り国が自治体に半額助成へ 渋谷は無料に

  ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸(けい)がんワクチンの3種ワクチン接種の公費負担を求める世論と運動が広がる中、政府は接種希望者に助成する市区町村に対して、助成額の半額を補助する事業を年度内に始めます。医療関係者や自治体、共産党なども強く求めていたものです。これを受けて助成を実施・検討する自治体が広がっています。
 渋谷区は、3種ワクチン接種を無料化するための経費9818万円を含む補正予算案を、区議会第4回定例会に提案。ヒブと小児用肺炎球菌ワクチンについて、生後2カ月から4歳児までを対象に、最大4回分の接種費用を無料化。子宮頸がんワクチンは、中学1年生から高校1年生(各年齢相当)に接種票を送付し、希望者には費用を全額助成します。
 現在の10代を対象に、1回1万円を助成する事業は、今年度で終了。12年度から対象を中学1年生にします。3種とも2月から実施したい考えです。
 八王子市も3種のワクチン接種助成(対象は渋谷区と同様)を決め、今年度分経費5千万円を含む補正予算案を第4回定例会に提出しました。年度内の実施を予定し、内容については本人一割負担や無料化を含め検討中です。共産党市議団は、来年度予算の重点要望として要求し、新日本婦人の会も署名運動に取り組んでいました。

ヒブワクチン接種助成 都内65%自治体に
  ヒブワクチン接種に助成する自治体は、東京民報の前回調査(5月20日)以降、台東区と多摩、羽村両市、利島村の4自治体が新たに実施し、都内自治体の65%に当たる19区12市3町6村に。自己負担の半額を助成する自治体が主です。子宮頸がんワクチン接種の費用を助成する都内の自治体は、同じく2区から7区4市2町6村に広がり(一覧参照)、実施予定の八王子市を含めると、20自治体になります。
 台東区は先の第3回定例会で、11月実施に必要な経費を含む補正予算を可決。子宮頸がんワクチン接種への助成も来年度中の実施を検討しています。新日本婦人の会が陳情署名に取り組み、共産党区議団はくり返し要望してきました。

ワクチンにも多摩格差 

  3種のワクチン接種への助成をめぐっては、ヒブと子宮頸がんについては実施自治体が広がっているものの、財政事情が厳しい多摩地域での広がりが鈍いのが実情。また、小児用肺炎球菌ワクチンの助成自治体は千代田、台東の2区と檜原村、島部の利島、神津島、小笠原の3村で、地域に限らず足踏み状態です。
  11月26日成立した国の補正予算には、3種ワクチンの接種を助成する市区町村に助成額の半分を国が補助する事業の関連予算1085億円が盛り込まれました。厚生労働省によると、都道府県が基金をつくり、市区町村の申請をもとに補助する仕組み。年度中に開始し、来年度末までの事業で、その後は未定といいます。
  都は現在、ワクチン接種に助成する市区町村に対し、独自に費用の半額を補助しています。都の担当者は、まだ国から詳しい説明がないとして、今後の対応はこれから検討するとしています。
  日本小児学会など13学会・団体は11月17日、すべての予防接種の無料化を求める緊急声明を発表。子どもたちと女性の命を守る予防接種の公費接種化へ国の事業継続・拡充とともに、都の引き続く支援が求められています。

子宮頸がんワクチン助成内容にばらつき  無料の杉並区 中1女子の4割が接種
  子宮頸がんワクチン接種の助成について、対象や額、医療機関窓口での支払いの有無など、自治体によって内容にばらつきがあることが、東京民報の調査で分かりました(一覧参照)。7月から実施している杉並区は、対象の区内中学1年生全員に案内と予診票を送付。希望者は区の指定医療機関に予約し、予診票を提出することで無料接種できます。10月末現在、対象の40%にあたる638人が接種しました。
 東大和市は中学1年生を対象に、4月1日以降の接種について、1回につき5000円を助成。いったん医療機関窓口で全額支払い、申請に必要な書類を市立保健センター窓口に提出することで、助成相当額が口座振替されます。11月26日現在、23人が接種し、接種率は5・60%に留まっています。



3種ワクチン

 ヒブや小児用肺炎球菌ワクチンは、乳幼児の細菌性髄膜炎の発症予防や重症化防止に効果があるとされますが、任意のため費用は全額自己負担。年齢により1―4回接種が必要です(ヒブ=1回約8千円、肺炎球菌=1回約9千―1万円)。子宮頸がんは子宮の入り口にできるがんで、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の感染が主な原因。若い女性に多く見られ、ワクチン接種で予防できる唯一のがんと言われています。3回接種が必要で、計5万円前後になります。