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トップ>注目トピックス>築地移転 | 10/10/28

築地市場 凍結の移転関連予算 知事が執行を表明

  中央区の築地市場を、発ガン性物質ベンゼン、猛毒のシアン化合物などで高濃度に汚染された東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転させる計画をめぐり、石原慎太郎都知事は22日、移転関連予算の凍結を解除し、執行する考えを明らかにしました。予算は、今年3月の都議会での付帯決議を受けて凍結していたものです。移転強行の表明に都民から、「欠陥だらけの土壌汚染対策で移転すれば、食の安全は守れない」と、厳しい批判の声があがっています。
  石原知事は記者会見で、「議会としての結論が先送りされて、決めかねるなら、知事が歯車を回すしかない」と述べ、2014年に新市場を開業したいと語りました。また、議会で検討されている現在地で築地市場を再整備する案について、「順調に進んでも、十数年かかるという致命的な欠点が明らかになった」などと話しています。
  今年度予算の移転関連経費は、豊洲予定地の用地買収費1260億円と新市場の基本設計費9千万円、土壌汚染対策設計費、関連工事費19億円など、総額で1281億円。今年3月の都議会で予算の可決にあたり、議会が現在地再整備の可能性を検討し、知事はその検討結果を尊重するとの付帯決議がついていました。
  都議会はこの付帯決議をもとに、特別委員会を設置して豊洲移転計画と現在地再整備案について検討しています。9月議会でも同委員会の調査継続を決めたばかりです。

共産党  「百年の悔い残す」

 共産党都議団は同日、談話を出し「豊洲新市場予定地は、調査のたびに新たな汚染が発見されるなど、全域が有害物質で汚染されている可能性が強い区域」で、市場予定地としてふさわしくないと強調。都の土壌汚染対策が科学的裏づけのない欠陥対策であることや、データの一部にごまかしの疑いが強いことも指摘し、「移転を強行したら、『百年の悔い』を残す」と厳しく抗議しました。
  その上で、石原知事に・予算執行の強行をやめ、土壌汚染対策をはじめ豊洲移転に関するすべての情報を公開し、環境学会など専門家の検証を受ける・都民が望む、より良い現在地再整備計画を「オール都庁」体制で一日も早くつくる─よう求めています。
  同都議団は9月議会でも、都が汚染にまみれた豊洲にしがみつき、情報隠しなど都民の信頼を損ねる対応をくりかえし、問題を長引かせた責任を指摘。過大な施設計画を見直し都が財政投入すれば、業者負担を抑えて合意可能な再整備案をつくれると提案しています。

業者「受け入れられない」 

 築地市場の関連業者や都民からも厳しい批判の声が上がっています。
 築地市場の水産仲卸業者でつくる「市場を考える会」役員の山崎康弘氏は、「予算執行は受け入れられないし、都の主張は筋が通っていない。次々と汚染が見つかった“日本一”の土壌汚染の地に、なぜ世界一の魚市場を持っていくのか、私たちの疑問に何も答えようとしていない」と批判し、デモなどでアピールするとしています。
 東京地方労働組合評議会(東京地評)は22日、「今回の執行決定は、議会無視であり、民主主義も否定する暴挙」などとして、現在地再整備の実現を求める声明を出しています。革新都政をつくる会も25日に声明を発表し、「都民世論を踏みにじっての移転強行は絶対に許されない」と抗議。都に「築地市場の老朽化を放置することなく、食の安心・安全を願う都民が望む、よりよい現在地再整備計画を一日も早くつくる」よう求めました。