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トップ>カテゴリー>産業・経済 |09.02.06

築地移転 都技術会議が報告書を公表 「食の安全は二の次」共産党・清水都議が批判 市場関係者も「信用できない」

原島座長(左)から提言を受け取る石原知事  東京都は6日、築地市場移転予定地(江東区豊洲)の土壌汚染対策を検討してきた「技術会議」(座長・原島文雄東京電機大学教授)の報告書を公表しました。この中で技術会議が提言した汚染処理工法について、「実効性や経済性、工期のほか、環境への配慮の面でも優れた技術・工法を、最適に組み合わせた」と自賛しています。しかし、「生鮮品を扱う市場として最も大事な食の安全は二の次になっている」との厳しい批判もあがっています。
  原島座長らは同日、都庁で記者会見し、提言を採用した場合、汚染処理費用について通常工法だと973億円かかるのが新技術・工法の採用で586億円でできると強調。工期は通常工法だと22カ月のところ20カ月ですむとしています。工法は、移転予定地に処理プラントを設置し、環境基準の4万3000倍という高濃度の発がん性物質・ベンゼンなどを微生物処理し、加熱処理と併用するとしています。市場予定地と周辺地域との間に地下水の流出入を防ぐため、護岸側に現場の土とセメントを混合させてつくるソイルセメントと遮水材を組み合わせた新構造の遮水壁を、国内最大規模(延長1・7㌔)で設置することで、経済性と遮水の確実性が同時に達成できるとしています。都が汚染された地下水は「通さない」としてきた予定地の粘土層(有楽町層)について、「不透水層付近まで汚染が達している場合は、堀削除去する」としましたが、同層より深い地下は基本的に対象としません。
 予定地の土壌汚染調査をめぐっては、都は2カ所で不透水層が確認できなかったことや、発がん性が指摘される「ベンゾ(a)ピレン」が公表値の115倍もの高濃度で検出されていたことを隠していた問題が、相次いで発覚しています。
 市場の仲卸業者でつくる「市場を考える会」の山崎治雄代表は同日、都庁で記者会見し「食の安全、安心が第一条件だ。安全性が保たれない所に市場を移すのは大変危険。(情報を隠す)都は信用できない」と批判しました。
 また、日本共産党の清水ひで子都議は「工期の短縮と経費削減を優先し、『食の安全』確保を二の次にする欠陥対策だ」と批判し、移転断念を求める談話を発表。談話は移転予定地の土壌・地下水の調査が不徹底で、有楽町層(粘土層)より深い地層の調査を拒否する欠陥調査に基づいた報告書には重大な欠陥があると指摘。有楽町層が断続していたことは「有楽町層があるから、再汚染の危険性はない」としてきた都の言い分を根底から覆すもので、技術会議の検討そのものが「砂上の楼閣」だと強調しています。有毒物質の除去対策も「バイオ処理など新技術は事前の実地テストは実施されておらず、その実効性は検証されていない」と指摘しています。

技術会議が密室で行われてきたことにも、都民の批判が向けられています。