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トップ>トピックス>都議会報道 |10/03/31

都議会 10年度予算可決、築地移転予算も 民、自、公賛成 共産党は反対 

討論に立つあぜ上都議  東京都議会は3月30日、本会議を開き、2010年度予算案(一般会計6兆2640億円)を民主、自民、公明、生活者ネット・みらいの賛成多数で可決しました。焦点となっていた、築地市場(中央区)を高濃度の有害物質で汚染された東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転する関連経費1281億円を含む都中央卸売市場会計予算案(総額1575億円)は、最大会派の民主党が用地購入費削除の修正案提出を見送り、原案賛成に転じたことから、民主、自民、公明の賛成で可決しました。都民から「都立小児3病院の存続に続く公約違反だ」との声があがっています。
 日本共産党はいずれも反対しました。討論に立った同党のあぜ上三和子都議は、「移転ノー」を公約した民主党が市場会計予算に賛成したことに対し「都民への背信行為」と批判。「広範な都民、市場関係者と力を合わせ、豊洲移転に終止符を打ち、現在地再整備を実現するために全力を尽くす」と表明しました。また一般会計予算について「部分的に前進はあるがきわめて不十分で、外郭環状道路など浪費を拡大する」と批判しました。
 築地市場の移転関連予算をめぐって民主党は、昨年7月の都議選で「築地市場移転に…民主はNO 自民はYES」をマニフェストの最重点の一つに掲げ、築地市場前の告示第一声で鳩山由紀夫代表(首相)は「築地市場移転をやめさせるためには、たった一つ、都議選で勝つことです」と強調。同党の多くの都議候補も「土壌汚染のある豊洲新市場への移転に反対!」(山下太郎都議の選挙公報)と公約。結果は、移転反対勢力が過半数を占め、「移転ノー」の審判がくだりました。
しかし石原知事はこれを無視し、10年度予算案に移転関連経費を計上。民主党は移転予定地取得費1260億円を削除する修正案提出の構えを見せたのです。

密室協議で容認に転換

  ところが議会終盤、民主党は自民党などと密室協議を重ね、予算特別委員会は2日間空転。委員会再開後、同党の対応は一転し現在地再整備について「議会における検討結果を尊重する」などの強制力のない付帯決議をつけて、予算案を容認。石原知事から「(庁内に)現在地再整備検討の組織を設ける」「(予算執行について)議会の意思は尊重してまいります」との答弁を引き出して見せました。しかし、石原知事は豊洲移転の姿勢を変えたわけではありません。そのことは、日本共産党の大山とも子都議が民主党への都側の答弁を踏まえた質疑で、岡田至中央卸売市場長が「豊洲移転が最適」と本音をのべたことに表れています。また現在地再整備案の公募や意向調査の実施を求めたことへの都側答弁が、「公募は考えていない」「意向調査は実施する考えはない」というものでしかなかったことからも浮き彫りになりました。 

共産党 関連経費削除の修正案を提出

 共産党の吉田信夫都議は討論で、都議選で「移転ノー」を公約した会派が共同すれば用地購入費を削除し、豊洲移転にストップをかけることができたと指摘。民主、自民、公明3党が提案した付帯決議と都の答弁は「現在地再整備を前に進める保障でも、豊洲の安全化を保障するものでもない」と強調しました。
  その上で、民主党の立場について「豊洲移転そのものをやめさせるのではなく、現在地再整備をともかく俎上(そじょう)にのせればよいというものとしか考えられず、都民の願いに背を向けるものだ」と批判。共産党提出の予算組み替え案(2面に関連記事)と築地移転関連経費の全額を削除する市場会計予算案の修正案に賛同を求めました。しかし、民主、自民、公明、ネット各党は反対し否決しました。
  築地市場の仲卸業者の有志らでつくる「市場を考える会」のメンバーは、「市場長の答弁に本心が見えた。これからもシンポジウム開催など、さまざまな取り組みを通して現在地再整備の検討を求めていきたい」と話しています。