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都議会 代表質問   13/03/10

論戦ハイライト 共産党・清水都議

代表質問する清水都議

 開会中の都議会第一回定例会で2月26日に行われた各党代表質問は、猪瀬直樹・新知事との初の本格論戦の場となり、同知事の政治姿勢や各党のスタンスが鮮明になりました。日本共産党の清水ひで子都議の論戦を中心に振り返ります。

消費税増税問題

 「都民の収入が減り続けている中で、消費税増税を行えば、暮らしも景気もますます落ち込むことは確実であり、断じて許されません」
 清水都議が初めに取り上げたのは、来年4月に予定される消費税増税の問題。
 猪瀬知事は「世代間の公平が確保されており、税率の引き上げにより社会保障財源の拡充を図ることは不可避」とのべ、増税を当然視。増税に際しては「軽減税率の導入が検討されているほか、デフレ脱却や経済活性化に向けた総合的な施策が講じられているところ」だとし、増税によって暮らしや景気が落ち込むとの清水氏の指摘は「当たらない」と決めつけました。

高齢者福祉

 清水氏は「何がぜいたくかといえば、まず福祉」という石原前知事の福祉に対する立場を継承するのかを問いました。
 石原前知事が行った老人福祉手当(寝たきり手当)や老人医療費助成の廃止など、高齢者福祉の削減について、猪瀬知事は「当時の社会経済状況の変化や介護保険導入等の国の施策の充実等を踏まえ、経済給付的事業を見直す一方、在宅サービスを中心に福祉サービスの充実を図るため」だったと、前都政と同じ考えを表明。
 石原前都政が高齢者福祉を削った結果、高齢者一人当たりの老人福祉費は3割も減らされ、決算総額に占める老人福祉費の割合が、全国2位から44位に転落したとの指摘については「介護保険の導入や三位一体改革などにより、比較の問題となる制度が大きく変わっている」とし、「単純に高齢者一人当たりの老人福祉費の額について議論を繰り返すのは、あまり意味がない」とごまかしました。
 清水氏は国民年金の平均受給額が月額5万4千円に過ぎず、貧困に苦しむ高齢者の福祉充実を求めたのに対し猪瀬知事は、12年版の高齢社会白書(内閣府)にある世帯主が65歳以上世帯の平均貯蓄額2257万円などを示し、「高齢者の生活実態はさまざま」だと強調。所得格差の是正や所得保障は「基本的に国の責任で対応すべきもの」とのべ、石原前知事と同様、貧困に苦しむ高齢者に目を向けようとしませんでした。
 清水氏は再質問で、OECD(経済協力開発機構)の国際比較で日本の高齢者の貧困率が一人世帯では5割近く、都の高齢者保健福祉計画でも、高齢者の一人世帯では年収200万円未満が6割を超えていることなどを指摘。
 「事実を直視し、貧困に苦しむ高齢者に思いを寄せてください。国にだけ任せていたら、らちが明かないからこそ、都がセーフティーネットを再構築する必要がある」と訴え、知事に再答弁を求めましたが、知事は答弁できませんでした。

最低賃金の引き上げ

 清水氏は雇用対策を提案する中で、最低賃金について時給千円以上に引き上げるために、都として明確な目標を持ち、実現のために力を尽くすよう求めました。
 猪瀬知事は、東京の最低賃金は厚生労働省東京労働局で決め、都が関与できない仕組みになっているとのべる一方、「この出先機関(東京労働局)を行政改革の対象として考えるならば、そして東京都がそういう権限を与えられるならば、あなたと共闘してもいいんです」と答えました。

認可保育所の増設

 清水氏は認可保育園で待機児童が多数出ている問題で、認証保育所などの補完的役割を否定するものではないが、保護者が環境の整っている認可保育園への入園を訴えていると、猪瀬知事の認識を追及しました。
 猪瀬知事は、都独自の基準で設置を認める認証保育所と認可保育園の施設基準は「同等」と答弁。厚労省に認証を保育サービスとして認めるよう求めるとし、認可保育園の増設について言及しませんでした。
 これに対し清水氏は再質問で、認可園は全職員を保育士であることを義務付けているのに対し、認証保育園は6割としていること、ほとんどの認可園で園庭を保有しているのに、認証にはないことを指摘。「我が子によりよい環境で質のよい保育を受けさせ、豊かに育ってほしいと願っている保護者たち自身が、認可保育園を増やすことを切実に願っている」と強調。重ねて保護者の訴えに耳を傾け、認可園の増設に力を注ぐよう求めましたが、知事は答弁に立てませんでした。

憲法

 清水氏は「あの憲法を認めません」と発言し、公務員の憲法尊重擁護義務を否定した前知事の立場を継承するのかをただしました。
 猪瀬氏は「日本国憲法のもとで、平和で安定した国がつくられてきたことも事実」と語る一方、憲法9条については「戦争というものを想定外にしてきた。ということは冷戦後の状況を考えると、これはやはりおかしいのではないかという考え方が出てきて当然」とのべました。
 石原前知事の「憲法を認めない」という発言については「石原さんの一流のレトリック(言葉のあや)だというところがある」とし、石原氏を擁護しました。
                           (東京民報2013年3月10日号に掲載)

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