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トップ>カテゴリー>文化・スポーツ|10.07.09

 

2010年 びっくり対談

作家・佐藤愛子さん「私利私欲ない党」

参院議員・小池あきらさん「新しい政治を国民と」

 参議院選挙を間近に控え、国会質問や各地の演説会へと連日、駆け巡る小池あきら参院議員(東京選挙区予定候補)は、直木賞作家の佐藤愛子さんを世田谷区の自宅に訪ねました。常々、日本の将来を憂え、発言もしている佐藤さんから「共産党、しっかりして」と力強い激励も。この日本をどうするのか、終始なごやかな2人の対談は弾みました。

小池 今日は、ありがとうとうございます。私、世田谷区の下馬(しもうま)生まれです。
佐藤 そうですか。私はここへ来たのが昭和31年(1956年)ですから、もう50年になります。
小池 (エッセー集を手に)大変、楽しく読ませていただきました。この中で佐藤さんは、国家の繁栄、国民の平和のためにつくすべき政治家が「党利党略、私利の人になってしまった」と嘆いておられます。これを読んだとき、ちょうど“新党騒ぎ”があり、まさにその通りだと思いました。
佐藤 政治のことや共産党のことは、あまりわかりませんけれども、共産党は私利私欲、党利党略がないことだけは、はっきりわかります。その点で共産党を信用しているのです。
小池 ありがとうございます。
佐藤 民主党政権が何を考えているのか、分からないですね。大衆の人気とりばかり考えているので、マニフェストというものが信用できないことがよくわかりました。
小池 選挙目当てで、票に結びつくかどうかだけで政策を実行している感じがします。
佐藤 そうなんですよ。自民党も自民党だけど、その自民党に失望して、みんな民主党へ入れたのでしょう。私は両方に失望したので共産党へ入れました(笑い)。ここは共産党の踏ん張りどころですね。

基地の返還は当然

  小池 一番、混迷しているのは沖縄の基地問題ですね。民主党は総選挙のときに普天間基地は国外、最低でも県外へと言いましたから、今沖縄では公約への裏切りだと怒りの声があふれています。「移設先探し」ではなく無条件撤去を求めています。そもそも「海兵隊」の基地は、日本を守る基地ではないですからね。
  アメリカは戦後、沖縄の土地を勝手に取りあげ、土地代だって1回も払っていないのです。もう荷物をまとめ、引っ越し先をみつけて出て行っていただく。それが一番ですよ。
佐藤 誰だってそう思っているのでしょうが、政治家はなぜそれを言えないんですか。
小池 先日、鳩山首相と志位委員長が会談し、私も同席しました。鳩山さんは、「共産党のようなすっきりした答えはつくれない」と言いました。
佐藤 どうしてなんでしょう。アメリカになにか、私たちには分からない弱みがあるのでしょうか。共産党が天下をとったら、出て行ってくれと言えますか。
小池 政府が通告すればやめられる規定が安保条約にありますから。私たちは、安保条約をやめる代わりに日米平和友好条約を結んで、今みたいな・家来と主人・のような関係から抜け出す時だと思っています。

働く喜び感じるよう

小池 国民のなかには、新しい政治をつくっていかなければ、という声が広がっていますね。どんな日本にするのか、という旗印をしっかり打ち出していきたいと思っています。大企業が利益ばかりを追求し、中小企業を痛めつけるような政治でいいのか、ということですね。
佐藤 このあたりでも、お肉屋や八百屋、魚屋がどんどんなくなって、ブティックのような店ばかりになっています。あの人たちはどこへ行ってどんな生活をしているのか、と考えたら胸が痛みますよ。この問題は、今の日本にとって一番大事なことだと、私は思っているんです。民主党の頭にはまったくないみたいですね。
小池 企業が切り捨て、使い捨ての労働者ではなく、正規に雇って良いものをつくっていく力を、しっかり持っていくこと。そうしなければ大企業だって存続できなくなると思います。
佐藤 そういうことを考えているのは、共産党だけじゃないですか(笑い)。
小池 中小企業や非正規労働者の問題を、国会で一番熱心に取りあげてきたのが共産党です。「成長戦略」という言葉が最近使われますが、地域に根ざした力、地元の商店街や中小企業の力を引き出すということが一番の「成長戦略」だと思います。
佐藤 人間が生きていく上での喜びの中には、一生懸命働けば働くほど、それだけ実があがる喜びがあると思うんですよね。企業のなかでは、自分の働きがどれほど役に立っているか分かりませんでしょう。
私など昔の人間ですから、そう思うんですけど、今は企業に属して生きるのが安穏でよいと思う人が多いですね。しかし、組織のなかでは実力や勤勉が目に見えない。上役にボンクラがいたらアウトですものね。それで人間から活気がなくなっていく…。

何をどう教えるか

佐藤 私は小説を書いてきた人間ですから、人間のすることで人間がどうなっていくのかを考えるのですが、政治の目的は、国民の生活をどう生きよくするかですね。たとえば高校無償化の問題で、一律に無償にすることに私は疑問を持っているんですけど…。
小池 今は、教育を受ける「機会の平等」も奪われています。スタート地点は平等にしなければ、子どもたちの未来の可能性をつむことになります。お金がないからとか、親がリストラされたから高校を退学したというケースがたくさんありますから。
佐藤 私は大正生まれの人間ですから、当時お金のない人は学問ができず、本当に勉強をしたい人は、苦学して学校へ行ったものです。今は恵まれていて、アルバイトは学費のためというより、小遣い稼ぎになっているように見えます。
  向学心のない人は無理に進学しなくてもいいと思うけれど、学歴社会だから、形だけでも大学を出なければならない。この学歴社会を何とかできないものでしょうかねぇ。知識ばかりあったって、人間性が貧しければダメでしょう?
  私はある程度、子どもに苦労を与え、つらいことに耐える力を育てることが必要ではないかと思います。
小池 これまでの教育行政には大きな疑問を感じます。「ゆとり教育」を上から画一的におしつける一方、少人数教育には後ろ向き。子どもの豊かな成長を保障する教育を実現しなければならないと思います。


おわり



(「東京民報」10年5月2日・9日合併号に掲載)