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トップ>トピックス>産業・経済 |08.11.30

23区中小企業融資 新設・拡充で窓口殺到  共産党議員団の提案、行政動かす

 原油・原材料の高騰に追い打ちをかけたアメリカ発金融危機。不況の大波を受ける中小企業の経営を支援しようと、自治体の取り組みが始まっています。23区では資金繰りが苦しくなる年末に向け、  利子負担を下げ、返済期間を長くするなど、より借りやすくしたあっせん融資制度を新設・拡充する区も多くあります(2面表参照)。日本共産党の各議員団は、懇談やアンケートで住民の実態を調査し、それに基づく緊急提案などをしてきました。そうした活動が、いま行政を動かしています。

大田区 3年間無利子

  町工場が多く、ものづくりの街として知られる大田区は、売り上げが落ちた中小企業を対象に、運転資金1000万円を限度に貸し付ける融資制度を新設。3年間は区が利子を全額補助し、無利子です。
 受け付けを始めた4日から電話は鳴り続け、窓口にも相談者が詰めかける状況が続いています。多いときは一日に100人が来庁した日も。区は、通常より1人多い4人の職員で対応。それでも、これまで申し込みができたのは596人(20日現在)です。
 日本共産党大田区議団は、金融危機、原油・原材料高騰の影響調査のため、各団体と懇談。融資の拡充などを区長に緊急提案し、議会でも要望し続けました。9月議会では、同区議団の代表質問に松原忠義区長が「緊急経営資金の供給を行いたい」と答弁していました。

足立区 受け付けを延長

   足立区は、事業の資金繰りに苦しむ中小企業に対する運転資金や借り換え融資が実現。限度額は500万円。運転資金は信用保証料を区が全額補助し、5年間は1・4%以内で利子の補助もします。受け付け開始の10月1日から相談者が押し寄せ、これまで1600人が申し込みました(20日現在)。
 日本共産党足立区議団は8月1日の緊急要望で緊急融資の実施を求めるとともに、、9月議会の質問でも融資制度の拡充を要求。近藤やよい区長は「区民生活に直結する施策については、支援を行ってまいりたい」と答弁していました。また、融資制度が28日に終了するため、延長を要求。区は12月25日まで延長する予定です。

年越しに融資必要

  大田区の緊急資金を申し込もうと窓口に並んだ機械部品加工業の社長(75)は「昨年の同期と比べて売り上げが半分近く落ち込んだ。年を越せるために、ぜひ融資はお願いしたい。これまでの不景気のなかでも、今回は最悪。見通しが立たないのが困る。帳簿をつけるのが怖いよ」と顔を曇らせます。
 仕事が少ない日は従業員を休ませることもあるといいます。肝心の融資は、窓口が開く前から並んでも長時間待たされるため、申し込めずにいます。大友さんは「仕事もあるし、じっと待ってなんかいられない。窓口の職員を増やしてほしい」と訴えています。

借りないとやっていけない

 区の制度融資を申し込むため書類をそろえた、品川区で米穀店を家族経営する男性(73)は「しょっちゅう銀行から借りているから、貸してくれるところがなくて困っていたところ。だから、区の融資は助かるよ」といいます。
 しかし「売り上げは落ちるばかりで、借りても返済に追われるだけ。そうは分かっていても、借りないとやっていけないからね…」ともいい、複雑な思いを語りました。