都議会報道ページへのボタン

トップ>カテゴリー>文化・スポーツ|09.06.30

クリーンハイクで山はきれいになった!「自然にありがとう」と35年 労山・都連盟

クリーンハイク 東京の山がすっかりきれいになっています。東京都勤労者山岳連盟(三尾彰理事長)が35年間、毎年続ける「クリーンハイク」(清掃登山)が一役買ってきました。今年も6月7日に全都いっせいに行いました。奥多摩・高尾山域のほか、会員がよく登る山梨、埼玉、神奈川の山も含め33コースに約700人が参加して、計約1350㌔㌘のごみを集めました。36回目となるクリーンハイクに、同行しました。  「あった、あった」。ごみを見つけると歓声があがります。それぐらい、登山道にはごみは落ちていません。山は新緑につつまれ、青空に輝いていました。
  記者が同行したのは、東京みなみ地区連盟(目黒区、大田区、品川区の山岳会が加盟)が行った奥多摩の御岳山(青梅市)。5コースに分かれて山頂をめざします。記者はケーブルカーを利用して山頂一帯を清掃するグループ(14人)。ケーブルカーで標高差423㍍を6分ほどで一気に登ります。御岳山駅前は、家族連れやグループなどでにぎわっていました。

ごみを手ににんまり

ごみを手ににんまり  準備体操を終えた参加メンバーは、さっそく登山客に「かけがえのない地球環境を守ろう」のメッセージ入りティッシュペーパーを渡し、「ごみは持ち帰りましょう」とアピール。ごみに目を光らせながら、登山道を歩き始めました。
  ごみは、登山道周辺よりも、道から少し外れた急斜面の林の中に残されていることが多く、回収するのも大変。見つけると「あー、目に入っちゃった」とはいうものの、そこは“山屋”(登山愛好家)。喜々として向かいます。急斜面にずるずると足を取られ、登り返すのも一苦労ですが、大きなごみを手に戻ってきた人は、にんまり。ちょっと不思議な光景です。
  下山はケーブルカーではなく、ごみを拾いながら歩きます。4時間半ほどのハイキングで回収したごみは、菓子の包み紙やペットボトル、空き缶、さらにはナップザックなど、全部で37・5㌔㌘。これらを青梅市に引き渡すために分別・袋詰めして、無事終了です。
クリーンハイクのゼッケン 目黒ハイキングクラブの稲垣邦夫会長らと参加した女性は、「山登り自体が自然に負荷をかける行為。おわびの気持ちを込めてごみを拾っています」とにっこり。入会3年目の女性は「いつもお世話になっている自然を、いつまでも美しいまま残したい」と話し、腰にごみの回収袋を下げる女性(67)は「拾うごみが少ないと、欲求不満になってしまうのよ」と元気に笑いました。

ごみは3分の1に

 清掃登山は、労山の自然保護活動の一環として1974年に提唱され、第1回全国自然保護強化月間として取り組まれたのがはじまり。翌75年から毎年6月、全国いっせいで実施するようになりました。「クリーンハイク」の名称は、東京の「奥多摩クリーンハイク」(83年)が由来とされています。
取り組み始めた当初、回収しきれないほどあったごみは、年々減少。都内(奥多摩・高尾山域)でみると、01年は約940㌔㌘あった回収量が、昨年は約300㌔㌘と3分の1以下に減りました(グラフ参照)。



ごみ捨てない意識が浸透

  クリーンハイク実行委員長で都連盟副理事長の石川友好さん(59)に、労山都連盟の活動について聞きました。
  都連盟は日本勤労者山岳連盟(労山)の東京の組織です。140山岳会・ハイキングクラブ、約2900人が加盟し、遭難防止、技術向上、自然保護や加盟団体の交流など幅広い活動を行っています。この30年間、クリーンハイクに参加してきましたが、初めは拾いきれないほど大量のごみがありました。いまは少なくなったと実感しています。ごみを山に捨ててはいけないという意識が浸透したからでしょう。

知識と技術身につけ安全登山を

  安全登山の問題では、道迷い遭難がよくありますが、山の会に入っている人では比較的少ないようです。道迷いは、地図の読み方を勉強することで防げます。また最近、ベテランでも転倒・滑落による大きな事故が目立ちます。山は下りがいちばん危ない。加齢による体力低下を意識して、それにふさわしい山の計画と歩き方をすることが大切です。
  夏山シーズン直前。知識と技術を身につけ、すばらしい山岳自然を楽しんでください。

 

同連盟連絡先 03(3260)0372
(「東京民報」09年6月21日号に掲載)